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in the place...(現場で) また、いつか会う人のためにも、これから出会う人の為にも、そんな出逢ったときの話のネタにして欲しくて・・・。 全ては、in the place.現場で起きています。

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The another story of ...#6

それから、定期的に手紙が届くようになった。
届くスパンには差があったが、いつも気が付いたら郵便受けに入っていた。
手紙は、いつも新しかった。
書き溜めをしていたとも思えない。
つまりドラえもんは、この時代に、僕の近くにいる。

ジャイアンとスネ夫にこのことを話すと、その次の休日に、三人で街中を探し回った。
……でも、やっぱりドラえもんの痕跡一つなかった。

誰かが、ドラえもんの代わりに手紙を書いてるのかもしれないとも思った。
でも、何度見ても、その字はドラえもんのものだった。

「――じゃあ、その昔の友達から10年ぶりに手紙が来たのが、最近ののび太くんの変わり様の原因ってことか……」

街角のカフェで、コーヒーを飲みながら咲子さんは呟く。
今日僕達は、職場の備品を買いに来ている。前のしずかちゃん達と同じ状況だが……正直、大した買い物じゃない。仕事の途中で買うことも出来るレベルだった。
しかしまあ、咲子さんの強い要望(ほぼ強制)により、なぜだかこうして、休日に買いに来ていた。
そして、突然彼女は切り出してきた。
最近、何があったのか――
なんとか誤魔化そうとしたが、彼女に圧倒された僕は、こうして、ことの顛末を説明したのだった。

「原因って……それと、友達って言うより、家族に近いよ」

「ふ~ん……。でもその人、優しいね。姿は見せなくても、そうやってのび太くんを見守ってるし」

「……うん。とっても、優しいんだよ……」

「――まるで、のび太くんみたいね」

「……え?」

「のび太くんみたいに、とっても優しい」

「い、いや、僕は……」

「謙遜しなくていいのよ。だって、私は覚えてるもん。この会社に、入った時のこと……」

覚えてる?私達が入社してすぐ、研修があったでしょ?
あの時、私、ドジしちゃって、研修で使う資料を忘れてたんだよね。
……まあ、普通なら言わないといけなかったんだけどね。
私、怒られるのが怖くて、どうしようか悩んでたんだ。

そしたら、のび太くんが私に話しかけてきたじゃない。

『――もしかして、忘れちゃったの?』

『――え?』

『資料』

『……う、うん……きっと怒られるよね……』

『……』

のび太くん、何か考えてたよね。そして、言ったんだ。

『……もしかしたら、探せば見つかるかもしれないよ?』

『え?で、でも……バッグに入れた記憶がないし……』

『忘れてるだけかもよ?いいから。一緒に探してみようよ』

そう言って、一緒に探してくれた。そして……

『――あったよ!花賀さん!』

『え!?嘘!!』

『ほら、これ』

『バッグに……でも、さっきは確かになかったし……』

『慌ててたんでしょ。でも、これで安心だね』

『……うん!ありがとう!』

それから、私は研修を受けたんだけど……

『――野比!!資料を忘れるとはどういうつもりだ!』

『す、すみません……!!』

(あれ?あの人、資料忘れてたんだ……もう、私のことより自分のことを――)

そして、気付いたんだ。もしかしたらって思って、資料をめくってみたら……あった。一番最後のページに、“野比のび太”って名前が……

すぐに言い出そうとしたけど、のび太くん、私の方を見て首を振ったよね。私、言い出せなかった。あの時は、本当にごめん……

そのあと、のび太くんに謝りに行ったら、のび太くん、笑いながら言ったよね――

『いいんだよ。僕、怒られるのは慣れてるし』――

「……そんなことあったかなぁ……」

「あったよ。私、今でもはっきり覚えてる。でもね、やっぱり悪いと思って、そのあと上司に言ったんだよ。資料を忘れたのは私で、のび太くんは私に資料を貸したんだって。」

「そうなの?」

「うん。こっぴどく叱られちゃった。……でも、上司が言ったんだ。ここでこのことを公にいたら、野比の男気に水を差してしまうな。って。そのあと上司の人、いろんなお偉いさんに言って回ったみたい。
――野比は、素晴らしい奴だって。それがいいことかどうかは別にして、彼自身は、とても優しくて、我が社には必要な人材だって」

「……」

なんか、物凄く恥ずかしい……

「――そのことがあったから、私、決めたんだ。もうのび太くんに迷惑をかけないようにしようって。私が何かミスをしたら、のび太くん、またそういうことしそうだし。
……だから、今の私があるのは、全部のび太くんのおかげなんだよ……」

「咲子さん……」

「決めたって……何を?」

「のび太くん」

「のび太くんは、きっと、誰かを幸せに出来る人なんだよ。仕事か苦手でも、それは、のび太くんにしかない、とても素晴らしいことなんだよ」

「……そ、そうかな……」

「うん!そうそう!……だから、私、言うね?」

「……ん?」

「ちゃんと聞いててよ?分かった?」

「う、うん……」

そう言うと、咲子さんは、一度大きく深呼吸をした。
そして、晴れ渡る青空を瞳に写した後、何かを決意したかのように、僕を見た。
――とても強くて、とても綺麗な瞳だった。

「……のび太くん。私は……あなたが、大好きです。
――付き合って、下さい……」

「…………へ?」




えっ?この展開、何?
次回をお楽しみに
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